こんにちは湘南medakaのふみです。
見に来ていただき有難うございます!
塩素を中和することをよく『カルキ抜き』といいます。
でも実は水道水にカルキ(次亜塩素酸カルシウム)は入っていないんですよ。
続きは最後の【豆知識】で!
今回は塩素中和剤(カルキ抜き)についてです。
メダカに限らず観賞魚を飼育するうえで、一番大変なのが水替え。
そのときに必ずやらなければいけないことが、
水道水に含まれる魚に有害な塩素を、中和して無害化することです。
速効性があり簡単に魚に優しい水作りをしてくれる、便利な塩素中和剤ですが、塩素を中和する意外にも、〈ビタミン入り〉・〈重金属の無害化〉・〈エラの保護〉など付加価値をつけた中和剤がたくさんあり、どれが良いのか迷ってしまいます。
そこで、
どんな商品があるのか、
添加物や価格で比較してみました。
分かりやすく解説していきますので、
中和剤選びの参考にして下さい。
【失敗から気づいた塩素中和剤の重要性】
僕はおっちょこちょいなので、中和剤を入れ忘れて水道水をそのまま水槽に入れてしまうことがよくあります。
メダカは変化に強い魚なので気づきづらいのですが、熱帯魚など水質に敏感な魚はあきらかに様子がおかしくなります。
誤って水槽に中和してない水を入れてしまうと、隅っこで固まってブルブルと体を震わせていることもあります。
慌てて水槽に中和剤を入れて暫くすると、これが普通にバラけて泳ぎ出すんです。
このときに
「中和剤ってほんとに効き目があるんだな、これは重要だ!」
って認識しました。
メダカは強いから大丈夫ではなく、ダメージを少なからず与えていると考えて、中和剤は必ず使用することをおすすめします。
そしてもう一つ忘れてはいけないことがあります。
それは【バクテリア】のことです。
塩素は菌を繁殖させないためのものです。
水質を浄化してくれるバクテリアの多くは死滅してしまいます。
せっかく何ヶ月もかけて殖やしたバクテリアを死滅させてしまっては、水替えをする意味がありませんよね。
魚のためにも、バクテリアのためにも必ず中和させましょう!
【規定量は守ろう!】
塩素を中和させる物質はチオ硫酸ナトリウム
というものです。
これも薬品です。多く入れ過ぎてしまうと、メダカは衰弱してしまいます。
規定量ぴったりに厳密に合わせなくても問題ありませんが、入れ過ぎには注意してください。
『毒を毒で制す』と言っておられる方がいて、なるほどなと思いました。
塩素もチオ硫酸ナトリウムも魚にとっては毒ですからね。
【塩素中和剤を使わず自然に抜くこともできる】
このカルキ抜き、薬品を使わなくても自然に取り除くことができます。
デメリットは気温や日光の当たり具合で、抜けてるのか抜けてないのか分からないことです。
およその目安として
室内などあまり日の当たらない場所だと3日くらい。
屋外で直射日光の当たる場所だと6時間程でほぼなくなります。
汲み置く水は空気に触れていなくても抜けますので、ペットボトルで汲み置く場合キャップをしていても大丈夫ですよ。
【各メーカーの中和剤の特徴】
価格順に特徴的な商品を並べてみました。
・ハイポ
固形の中和剤、1番シンプルで最も安価な商品です。
補助剤は何も入っていません。
使い方はコップ一杯のお湯で溶かします。
一粒で50〜60リットル分の塩素を除去できるので、必要な分だけ混ぜ合わせます。
・コントラコロライン
ミネラル入り
クロラミンを無害にします。
(クロラミンとは塩素とアンモニアが反応してできる化合物でこれも魚にダメージを与えます。)
魚病薬との併用可能です。
・アクアセイフプラス
粘膜保護剤入り
ミネラル入り
ビタミンB1
魚病薬との併用は不可
同メーカーで『メダカの水つくり』というものも販売されていますが解説を見るとアクアセイフと書いていることが同じでした。
・エーハイム4in1
重金属の無害化
エラや粘膜の保護
白濁り除去
魚病薬との併用は不可
・Q10スタート
一般的に使用されている『チオ硫酸ナトリウム』が入っていない。
エビなどに最適。
・Aqua-Xプラス
アンモニア除去成分配合
重金属無害化
コケの抑制
発色、産卵促進
魚病薬との併用は不可
基本使用量が10リットルに10~15mlと多い。
値段が高い
以上特徴的な5点を紹介しました。
こうやって見てみると、補助剤配合の商品は魚病薬との併用ができないのがデメリットですね。
魚病薬を入れるときは急いでいるので、自然に抜けるのを待つ時間はありません。
ということは、中和剤を魚病薬と併用可能な商品と2つ持ちしないといけないというのはちょっと面倒ですね。
【こんな物もあるRO浄水器】
水道水の不純物を95%以上取ってくれ、水質が安定するのが特徴の浄水器。
コケの抑制効果もあります。
高価ですが
水槽をたくさん持っている。
海水魚を飼っている。
水草水槽をやっている。
水温を調節できる給湯器がある。
そんな方にはおすすめです。
【まとめ】
自分の好みの中和剤が見つかったでしょうか、
添加物が入っているものほど、価格がグンと上がります。
中和剤の種類を変えたからと言って、メダカに劇的な変化が起こる訳ではありません。
そもそも中和剤を入れなくても、水温さえ合わせていれば、メダカは丈夫なので死んでしまうことはないかもしれません。
ですがバクテリアにはダメージがありますし、メダカにも何かしらの影響はあるはず。
長生きさせるためにも健康に育ててあげたいものです。
結論は
・魚とバクテリアのために中和剤は必ず入れること。
手早く水換えを済ませたいのであれば中和剤必須。規定量は守ること。
時間もスペースもある方は、日の当たる場所で汲み置くのもあり。
・高価な中和剤は不要。
魚の健康に効果のある添加物はあるにこしたことはありませんが、なくても問題ありません。
・重金属の無害化
・ビタミン
・エラの保護
など、安心安全を買いたい。
少しでも魚が喜ぶなら取り入れたい。
そんな方には付加価値のついた中和剤もオススメです。
ちなみに僕は
色々試した結果、結局コントラコロラインに戻りました。
理由は
・昔から信頼性のあるメーカーなので安心
・キャップが計量カップになっているので、測るのが楽
・何処でも手に入る
・安価
・添加物の効果をあまり感じないので、これで充分
こんなことからです。
豆知識
『カルキ抜き』本当は間違え
正確に言うと「カルキを抜く」という言い方は間違いです。
よく「魚の飼い方」で塩素を中和することを、「カルキ抜きをしましょう」と言われます。
でも実は水道水にカルキは入ってません。
このカルキ(次亜塩素酸カルシウム)、昔は使われていたのですが
今は次亜塩素酸ナトリウムという分質が入っています。
ですが今まで使われてきた『カルキ抜き』の方が一般的に分かりやすいので、アクアリウム業界では今でも使われているわけです。
【水道水って魚に悪いなら、人体にも悪いの?】
清潔な水を家庭に送るため、水道水に塩素が入っています。
浄水場から家庭の蛇口まで、なが〜い道のりを旅をしてくるわけですから
なかには錆だらけの水道管だってあるかもしれません。
真夏の生ぬるい水を飲んでもお腹を壊さない理由は、水に雑菌を繁殖させないように薬が入っているからです。
そんな薬を入れた水を飲んでて平気なの?
って思いますよね。
結論は飲めますが、
人それぞれの解釈があるので、安全か安全でないかはご自分の価値観で決めれば良いと思います。
心配な方は浄水器を通したり、煮沸したりすれば良いでしょうし、
平気な方はグビグビと水道水を飲んでもかまいません。
大事なことは噂話に惑わされずよく調べ、賛成派、反対派両方の目線で物事を考え、自分で判断するということにつきるのではないでしょうか。
【日本の水道水は世界基準のWHOで定めらた数値より遥かに低い数値です。】
世界的に見ると日本の水道水はかなり清潔です。
2018年国土交通省によると、
水道水を飲める国は世界で9カ国しかないそうですよ。
日本で開催されたオリンピックのときに、イギリスの金メダル選手が選手村にある水道水の給水所を、『飲める水道水』としてYou Tubeで紹介し話題になったことがありました。
【2022年4月より水道水の安全基準値が改定されたの知ってましたか?】
いつの間にかしれっと改定していることに、ちょっと驚いたので調べてみました。
どうやらホスチアゼートという農薬の基準値が0.003から0.005へ緩和されたようです。
なぜメディアが取り上げないのか、自分で調べないと大事なことがスルーされていることに疑問を感じます。
全部知った上で選択したいですよね。
ちなみに僕は、
最近までミネラルウォーター派でしたが、今は煮沸した水道水を飲んでいます。
理由は
環境問題
(ミネラルウォーターで有名なボルビックで水が枯渇してるって知ってましたか?)
(ペットボトルの大量消費問題)
金銭的に
(安全な水が手に入るのに勿体ない)
意外と場所を取る、買いに行くのが面倒
こんな理由からです。
安全基準の点検項目がミネラルウォーター39に対して水道水は51もあり、こんなことからも水道水は安全面に気を使っていることがわかります。
1つ煮沸するときのお役立ち情報として、
煮沸して飲む場合、5分以上沸かさないと塩素はなくならない、
トリハロメタンは10分以上沸かさないと逆に増えてしまうことは覚えておきましょう。
人間にはあまり影響がないとも言われていますが、水道水に含まれる塩素は観賞魚には有害です。
だからこの塩素を中和し無害にすることは魚を育てるためにはとても大事なことです。
最後まで読んでいただき有難うございました。
愉しいアクアライフで人生を豊かに!