【メダカの日常管理】〜日々のメンテナスの基本〜

    無事お家にメダカをお迎えできたら、
    次は・水替え・餌の与え方・どんなことに気をつけて管理していけば良いのかなど、日常管理の方法をお伝えします。

    目次

    【1年間のメダカ屋外飼育の流れ】

    まずはざっとワンシーズンの育て方を見てみましょう。

    《3月》
    水温も上がり始め、いよいよメダカシーズン到来です。
    いつ最初の水替えをするか。悩みどころです。
    餌やりも徐々に始めていきましょう。
    暖かい日はメダカが水面まで浮上して、ぼーっとしているときがあります。
    そんなときは少量の餌を与えて様子をみて下さい。
    元気そうなら蒸発した分の水を足し、少しずつ新しい水に慣れさせましょう。

    《4月》
    寒暖差があり、綿かぶり病などの病気になりやすい時期です。
    毎日よく観察し、病気を見つけたら早期治療を心がけます。

    この頃から卵も産み始めます。

    《5月》
    ゴールデンウィークが終わり、中旬頃から次第に雨も多くなり、南の方から梅雨に入ります。
    月初には梅雨対策の雨避けを準備しておき、月末は気温上昇したときのための日除け対策を考えておきましょう。
    ゴールデンウイークあたりから、ホームセンターなどで水生植物が出回ってきます。
    ビオトープの区画ができ、500~1000円ぐらいで販売されるようになります。

    《6月》
    梅雨の時期です。
    光量不足、雨で水質が悪化しないように気を付けます。

    気温も上昇してきますので日避け対策をします。

    《7月》

    気温がグングン上がってきます。
    台風で水を溢れさせ、メダカが流れてしまわないように毛細管現象など利用した対策をすると良いですよ。
    夏の間は風通しが良い場所に置いたり日陰を作ったりして、水温はなるべく30度以下をキープ出来るように気を付けます。

    《8月》

    水温の上昇、台風などで水質が悪化しやすい時期です。
    ホテイ草など植物を入れておくと水質浄化や日除けをしてくれるのでオススメです。

    《9月》
    夏も終わりに近づき、過ごしやすくなってきます。
    日暮れも早まり、卵取りもそろそろ終盤になってきます。

    《10月》
    春先と同様に季節の変わり目です。
    寒暖差に注意、水質の悪化や病気に気を付けます。

    下旬には冬越しに向けての準備
    容器を丸洗いしヤゴが入ってないかなチェックしましょう。

    水替え頻度をやや遅らせ、夏の感覚で餌を与えない。
    食べ残しがないように様子を見ながら与えます。

    《11月》
    最後の水替えを済ませておきましょう。
    蒸発することも考えて、水は多めに入れておきます。
    場所にもよりますが、ホテイ草など冬越しできない水草は、枯れて水を悪くするので取り除いておきましょう。

    《12月〜2月》
    屋外飼育は冷たい風や雨の当たらない場所など少しでも暖かい場所に置く。

    餌は与えなくて大丈夫です。水温が5℃以下になるとメダカは冬眠します。
    魚を驚かせて体力を消耗させないように気を付けます。
    寒さ避け・凍結防止で少し空気が入るように隙間を開け、透明のフタをしておくと安心です。

    【餌やりの基本】〜与え過ぎに注意〜

    メダカは胃袋がないため、決まった時間に1日2~3回の餌やりができるのがベストです。

    ですがお仕事や学校があるので、なかなか何回も餌を与えるのは難しいですよね。
    無理をせずご自分のライフサイクルで、
    1日1回以上与えていれば元気に育ってくれますから、心配しなくて大丈夫です。

    どうやっても痩せてしまう場合はグリーンウォーターで育てると体型を維持できます。

    水草を入れたビオトープやグリーンウォーターの飼育環境では条件が整えば微生物が勝手に涌いてくれます。
    餌を与えなくてもまるまる良い体型をしていることさえあります。

    グリーンウォーターの濃さの目安は、20センチ程度の深さの容器で底にいる魚が薄っすら見えることを基準にしています。

    餌やりで注意することは与え過ぎです。

    つい甘やかして餌をたくさんあげてしまい、肥満体型にしてしまうこと僕もよくあります。

    寿命も縮まるし、残り餌があると水もすぐに悪くなってしまいます。肥満体型にしても良いことは何もないので、少量を数回に分けて与えることを心掛けましょう!

    餌やりのおよその目安は一般的には2~3分で食べきれる量でといわれますが、
    ブラインシュリンプなど生き餌でないかぎりこれは与え過ぎです。

    残り餌が底に落ちることなく、1分以内で食べきれる量で充分です。
    ついつい与え過ぎてしまうので、「少ないかな?」って思うくらいが丁度良い餌の量です。

    オスは細くメスはやや太いという体型的な特徴を考慮しつつ、
    毎日体型を観察し、細いと感じれば量を増やすといった調整をして管理しましょう。

    餌を食べるのが下手な仔は痩せてしまい、元気な仔はまんまるになったりとなかなかバランスよく与えるのはなかなか難しいものです。
    そういった場合は、餌を広範囲にバラけさせて与えるだけでも意外と有効です。

    【水替え】〜汚れ具合を見て判断する〜

    何故水替えをしなければいけないのかというと、魚のフンや餌の食べ残しが水中に貯まると魚に害があるからです。

    ここでは話が長くなるので、バクテリアの濾過サイクルの話は省きます。

    先ずは1週間に1回1/3の水替えを定期的におこない、様子を観察しましょう。

    置場所・餌の量・魚の数などさまざまな環境によって水換え頻度は変わります。

    底のゴミの量や魚の体調を見て、
    このまま週1回にするか、
    週2回に増やすか、
    2週間に1回に伸ばせるか、
    それとも1ヶ月に1回水替え+蒸発した分、水を足すくらいでも可能なのか
    色々試してみましょう。

    水を抜くとき、底のゴミを吸い出しやすい〈プロホース〉は必需品です。
    色々な排水ホースは使ってきましたが、プロホースの耐久性と使い勝手の良さは群を抜いています。
    パイプの太さが大中小と3種類に分かれていますので容器の大きさに応じて使い分けましょう。

    《グリーンウォーターにしたくない場合》

    屋外飼育の日の当たる良い場所で飼育していると、必ず水が緑色になってしまいます。
    魚にはとても良い水ですが、観賞には見た目が非常に悪いです。

    クリアーウォーターにするには、赤玉土を入れるのが1番手っ取り早く吸着してくれる方法です。

    赤玉土のデメリットは定期的な交換をしないと効果は持続しません。
    またメダカが驚いたときに、赤玉土に頭から突っ込んで身動き取れず死んでしまう事故もよくあります。

    メダカ飼育で1番使われている低床なのではないでしょうか。
    低床(ていしょう)とは底に敷く、砂利やソイル、赤玉土のことをいいます。

    のちのちメンテナスに手間がかかるので、赤玉土よりホテイ草など植物濾過か大磯砂をおすすめします。

    ホテイ草の威力はバツグンです。
    水を浄化させたいのなら植物濾過が1番好きなやり方です。

    大磯砂は初期費用のみで半永久的に使え、バクテリアも増えますのでとってもオススメですよ。

    大磯砂とは、神奈川県の大磯海岸の砂利。
    その昔、箱根から鎌倉の中間あたりにある海岸から採取されていました。
    僕の自宅から車で30分程で行ける距離にあるので採取しに行きたいところですが、現在は採取禁止になっているようですね。
    今流通している大磯砂は東南アジア産になっているようです。

    海岸の砂利なので、貝殻が混じっています。
    始めの頃は水質が弱アルカリ性に傾くようなので、新しい物よりも貝が溶けてしまった使い古された大磯砂ほど重宝されます。

    メダカ飼育では、大磯砂程度の弱アルカリ性はあまり気にしなくても大丈夫です。

    【メダカ飼育で最も注意すること5選】

    1.《屋外飼育は雨に注意》

    雨は酸性なので、いっきに水槽内に雨水が入ると水質が傾いてしまいます。
    一番注意したいのが、冷たい雨水が急激に入り、グリーンウォーターが透明になるときです。
    これはバクテリアが死んでしまって水質が悪くなっているからです。
    このようなときは直ぐに水替えをして水を入れ替えましょう。

    2.《気温の寒暖差に注意》
    暖かくなってくる春と寒くなる秋の終わりは気温の上下が激しくなります。

    繰り返していると次第に魚は弱ります。
    綿かぶり病にかかるのも寒暖差のある時期が多いです。

    寒いときは透明な蓋をしたり、冬の気配を感じてきたら暖かい場所に移動するなどして予防しましょう。

    3.《ヤゴや野生動物に注意》
    ヤゴが入ると冬場メダカが食べられてしまいます。
    鳥やたぬきなど野生動物も要注意です。

    網を張ったり、センサーライトを付け夜間動くものが通るとライトが付くようにしたりと食べられない工夫をしましょう。

    大切に育てていたメダカが急にいなくなるとかなりショックです。

    4.《植木の薬剤散布や蚊よけスプレーに注意》

    屋外飼育に蚊はつきものです。
    メダカはボウフラを食べてくれますが、稚魚は大きいボウフラを食べられないので、稚魚用の容器で蚊を湧かさないように注意しましょう。

    よくある事故で、容器の近くで虫除けスプレーの使用や植物への薬剤散布した次の日、メダカが全滅したという話を聞きます。

    本当によくあることなので注意してください。

    僕はめちゃくちゃ蚊に刺されやすい体質なので、お世話するとき蚊取り線香を2~3個使用してます。
    虫除けスプレーより効きますよ。

    家族が一番危ないので、「薬剤を吹くときは気をつけてね!」とよく話をしておくことを忘れずに。(笑)

    マンションなどでは、植木へ業者の定期的な薬剤散布があります。
    そんなときは、スダレなどを上にかけておくと安心です。

    5.《【メダカ放流禁止!】〜卵を流して生態系を崩さないように〜》

    水替えのとき卵を排水して、万が一自然環境で繁殖してしまうと、野池にいる在来種の遺伝子を書き換えてしまうことになります。
    つまりは在来種を絶滅させてしまうということです。

    魚を飼育する上で、一番大事で必ず守らないといけないルールです。

    よく聞く話ではブラックバス・カミツキガメやガーパイクなど、肉食生物が自然環境で繁殖して生態系を崩すといったこと見聞きすると思います。
    これは大型の生物だけの話ではなくメダカでも同じです。

    それと意外かもしれませんが、水草も危険なんです。
    外来水草が大繁殖してしまい、大変なことになっているところがたくさんあります。

    メダカ飼育で一番身近なホテイ草は、別名「青い悪魔」と言われているくらいです。
    水面を覆いつくし水中に光をさえぎり、他の植物の成長を妨げてしまいます。

    アナカリス、アマゾンフロッグピット、カボンバなどメダカ飼育でよく使われる水草も水辺に捨ててはいけません。
    可愛そうですが、使わなくなったらゴミ袋へ捨ててください。

    詳しい種類は環境省のHPで確認できますので是非見てください。

    命あるものは命尽きるまで、最後まで責任を持ちましょう。

    【もしも飽きてしまったら】〜蒸発分足すだけ管理法〜

    これは最終手段です。

    飽きてしまってしばらく放置なんてこと、誰でもよくあります。

    そんなときは水生植物を入れて雨ざらしで管理しましょう。

    餌も不要で蒸発した分をたし水する程度でも育ってくれます。

    ミジンコ、ボウフラ、アカムシなど餌になる生き物が勝手に湧いてきて、
    雨が増水によって水替えの役割をしてくれます。
    ビオトープの威力を実感できるでしょう。

    たまには愛でてあげてくださいね。

    【まとめ】
    日常管理の流れを少しでも理解し、お役に立つことができたでしょうか?

    ・水替え頻度は1週間に一度を基準にして決めていく。

    ・残り餌がでないように、太らせないように餌の量に気をつける。

    ・水温は35℃以下になるように日除け対策をする。

    ・雨対策で水質の急激な変化を避ける。

    ・薬剤が水中に入り込まないように気をつける。
    ・自然界の生態系を崩さないように責任を持つ

    今回はまとめてざっとお伝えしました。

    もう一歩詳しいこと、どんどん記事を書いていきますのでよろしくお願いします。

    最後まで見ていただき有難うございました。

    良いアクアライフを!

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